クラウドワークスで本格的に仕事を始める前に、「ワーカーシステム手数料」の仕組みを把握しておきましょう。
「クラウドワークスはシステム手数料が高い」とよく言われているようですが、ちょっとしたテクニックで負担を軽くすることができます。
覚えておいて損はないですよ!
クラウドワークスのワーカーシステム手数料とは
クラウドワークスは無料で利用できるサイトですが、1つのお仕事が完了した時点で、ワーカー側に「システム手数料」が発生します。
この手数料はお仕事で得た報酬の一部から天引きされるので、ワーカーが別途支払う必要はありません。
システム手数料の金額
システム手数料の金額は、報酬額によって変わります。
報酬額 | システム手数料 |
10万円以下の部分 | 契約金額の20% |
10万円超20万円以下 | 契約金額の10% |
20万円超 | 契約金額の5% |
大半のお仕事は1案件10万円未満ですから、今はひとまず「システム手数料は報酬額の20%分」と覚えておきましょう。
システム手数料を差し引くと報酬の手取り額はいくらになる?
ワーカーの手取り額の計算式は以下の通りです。
手取り額(税抜)=税込の契約金額 - 税込のシステム手数料 - 契約金額の消費税
消費税は10%が適用されます。
この計算式だけ見てもイメージしづらいと思いますので、具体的な金額で計算してみましょう。
例えば、契約金額1万円のお仕事の場合、手取り額は8,580円になります。計算式は以下の通りです。
※計算過程を分かりやすくするため、段階的に計算しています。
- 税込の契約金額:1万円×10%=1万1,000円
- システム手数料:1万1,000円×20%=2,200円
- システム手数料にかかる消費税:2,200円×10%=220円
手取り額:1万1,000円-(2,200円+220円)=8,580円
手取り額は契約金額から1,420円も減ってしまいました。これはなかなか大きい額です。ちょっと良いランチが食べられてしまいますよね。
しかも、稼いだ報酬を銀行へ振り込むときには、振込手数料も上乗せされるため、手取り額はさらに目減りしてしまうことを覚えておきましょう。
▼ 振込手数料を軽減する方法はこちらをご覧ください
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これら手数料の発生は、残念ながら避けることができません。しかし、やり方次第では負担を軽減することは可能です。
ここからはシステム手数料と振込手数料の軽減方法について解説していきます。
システム手数料はマイルストーン払いで軽減できる
クラウドワークスのプロジェクト形式の案件では、「マイルストーン払い」が利用できます。
これは主に長期の案件で使われているシステムです。作業工程ごとに予め予算が決められ、作業が1つ終わるごとに、報酬が分割払いされます。
この仕組みを上手く使うことで、システム手数料を軽減できる可能性があるのです。
マイルストーン払いの仕組み
例えば、「20記事納品してください」というプロジェクトがあったとしましょう。
もしマイルストーン払いを利用しなかった場合、20記事すべてを納品しなければ報酬を手にすることはできません。
20記事のボリュームがどれくらいなのかは案件によって異なりますが、大抵は完遂するのに2週間~1ヶ月はかかるはず。その間、ずっと報酬がもらえないのは辛いですよね……。
そんなときに利用すべきなのが、マイルストーン払いなのです。マイルストーン払いでは、1つのプロジェクトを最大20個まで分割することができます。
つまり、最大20回まで報酬を分割払いしてもらえるということです。
今回の例では、「20記事の納品」が課題でした。ですから、プロジェクトを以下のように分割することができます。
- マイルストーン1回目:1記事目の報酬がもらえる
- マイルストーン2回目:2記事目の報酬がもらえる
- マイルストーン3回目:3記事目の報酬がもらえる
- …
- マイルストーン20回目:20記事目の報酬がもらえる
マイルストーン払いの報酬額は蓄積される
マイルストーン払いは1つのプロジェクトを工程ごとに分割するだけなので、そのプロジェクトで発生した報酬額は蓄積されていきます。
例えば、1記事あたり1万円の記事を20本納品するプロジェクトを受注したとしましょう。このとき、20回分のマイルストーン払いを設定し、1記事ずつ納品していった場合、報酬の合計は以下のように増えていきます。
※分かりやすくするため、消費税等は考慮していません。
- マイルストーン1回目:1万円が支払われる(合計1万円)
- マイルストーン2回目:1万円が支払われる(合計2万円)
- マイルストーン3回目:1万円が支払われる(合計3万円)
- …
- マイルストーン20回目:1万円が支払われる(合計20万円)
ここでもう一度、報酬額とシステム手数料の表を見てみましょう。
報酬額 | システム手数料 |
10万円以下の部分 | 契約金額の20% |
10万円超20万円以下 | 契約金額の10% |
20万円超 | 契約金額の5% |
実は、マイルストーン払いを利用した場合、システム手数料は報酬の合計額を元に計算されるのです。つまり、以下のようになります。
マイルストーンの回数 | 報酬の合計額 | システム手数料の割合 |
1回目 | 1万円 | 20% |
2回目 | 2万円 | 20% |
… | ||
10回目 | 10万円 | 20% |
11回目 | 11万円 | 10% |
マイルストーン1回目~10回目まではシステム手数料の割合が20%ですが、報酬の合計額が10万円を超える11回目から、システム手数料が10%に軽減されていますよね。
もちろん報酬の合計額が20万円を超えれば、システム手数料も5%だけになります。
このように、マイルストーン払いを上手く活用することで、システム手数料を軽減することができるのです。
「追加払い」の報酬も合計額に含まれる
プロジェクト方式には、「追加払い」というシステムもあります。これは名前の通り、追加の報酬が発生した場合に利用される機能です。
この「追加払い」で支払われた報酬も、プロジェクト中で発生した報酬額として合算されます。
例)マイルストーン9回目の後に1万円の追加払いが行われた場合
マイルストーンの回数 | 報酬の合計額 | システム手数料の割合 |
1回目 | 1万円 | 20% |
2回目 | 2万円 | 20% |
… | ||
9回目 | 9万円 | 20% |
(追加払い) | 1万円 | 20% |
10回目 | 11万円 | 10% |
11回目 | 12万円 | 10% |
マイルストーン10回目の前に追加払いされたことにより、報酬の合計額が10万円に。これにより、マイルストーン10回目で11万円に達したため、システム手数料が10%に軽減されました。
マイルストーン払いは、ワーカーが勝手に決めないこと
発注者側にも都合がありますから、ワーカーの独断でマイルストーンを設定しないようにしましょう。
マイルストーン払いを利用したいときは、必ず発注者と相談してください。
大抵は受け入れてもらえますが、発注者がマイルストーン払いを利用したことがない場合、断られてしまうかもしれません。そのような場合は食い下がらず、マイルストーンを利用しない契約形態で受注しましょう。
プロジェクト形式の依頼に応募してみよう
クラウドワークスのシステム手数料の仕組みは理解できたでしょうか?
今回の記事ですべてを理解できなかったとしても、実際にプロジェクト形式のお仕事を契約してみれば、自ずと分かるようになると思います。
今後もしシステム手数料の高さに悩むことがあったときは、ぜひ本記事のことを思い出してください。工夫次第でシステム手数料は安くできる可能性があることだけは覚えておいてくださいね。
次回はいよいよプロジェクト形式のお仕事に応募します!
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